陽斗の家から帰ってきて、すぐに莉乃の元へ行った。



「…どうだった?」


気を遣っているのか、心なしか声が小さく、柔らかな口調で言ってきた。

『陽斗の方から会いに行く。…でもまだ会えないって言ってるんだって。』


あたしのその言葉に、眉間に皺を寄せる。


「まだって、どういうことなの？」



あたしにだってわかんないよ。



「…あたしは、陽斗を信じて待つしかないの。」

「そっか、……そうだよね」



まだ納得いかない、って顔してるよ？


莉乃ははっきりしないことがあると機嫌悪くなっちゃうもんね。







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