「久しぶりね〜」


『あ…、はぃ。』


「ごめんね?陽斗じゃなくて…」



なんか痩せた気がする。

2・3回しか会ったことがないけど。


「…陽斗ね、まだ椎菜ちゃんに会えないって言ってるの。」


『え、あ、そ…ですか。』


「陽斗から会いに行くつもりらしいから、それまで待っててくれる?」


『はいっ、あの、』


「だぁーいじょうぶ!陽斗には椎菜ちゃんが来たことも伝えておくし…ね?」


『ありがとうございます!それじゃぁ、失礼します。』


よかった。陽斗があたしに会いたくないってわけじゃないってことがわかって。


最悪なことを想像していた。


でも違うということがわかって嬉しくなったあたしは、笑顔で帰ることができた。













「椎菜ちゃん、ごめんね…。」


おばさんが呟いたことなんて知らずに。