答えられなかった。


もうあれから恋愛なんてしてない。

どうやってするものかも忘れた。



「あいつと付き合ってたのっていつだっけ?」


『もう!思い出させないで!』


「ごめん、ごめん。あっもうこんな時間!またあとで連絡すんね?」


『うん。じゃぁ、またね』


「あっ、明日って26日?あんたの誕生日じゃない!……明日どっか行こう!ね?」


『あ、そういえば。……じゃぁ、行こっかな』



すっかり自分の誕生日を忘れていた。


莉乃はもう25だけど、あたしはまだだったし。




たぶん、気遣ってくれてるんだろうな。