「実はね、」
おばさんの話はこうだった。
2か月ほど前、陽斗の部屋を掃除していた時、おばさん宛ての手紙が見つかった。
それには、あたしの誕生日に手紙でもメールでも送ってほしい、と書いてあったらしい。
おばさんは、陽斗が力なく書いた、読みにくい字を解読してあたしにメールを送ってくれた。
『でもなんで、』
「わたしにね、“椎菜が大丈夫になった時”って言うのよ?わかるわけないじゃないね〜。」
でも、わかったおばさんはやっぱりすごいんだ。
「さ、陽斗のお墓に行ってきて?待ってると思うわよ」
その言葉に促され、あたしは陽斗のもとへ歩いた。