『陽斗?寝てるの…?』 「…違うよ、さっき息、引き取った。」 『何言ってるの、優也くん』 「本当よ、椎菜ちゃん。陽斗は…死んだの」 嘘だ、だって! 陽斗から会いに来てくれるんじゃなかったの? 『陽斗、ねぇ起きてよ。…………………ねぇ!起きてってば!!!』 身体を揺すっても、叩いてもぴくりとも動かない。 嘘だ、嘘だ。嘘に決まってる。そう思っても、目も開いてくれない陽斗を見て、現実なんだって確信してしまう。