一面の、闇夜。


視線の先には
窓から顔を覗かせている、儚げな少女。

彼女は、微笑する。


闇夜の月に照らされ、
静かに笑う彼女はまるで、まるで。




闇夜の、花。





彼女の紡ぐ声は。

「さようなら」



離別の、言葉―――…