「飛ぶの?」


僕の問いかけに、彼女は無邪気に微笑んだ。

「飛ぶよ」

「本当に飛ぶの?」

「うん」

「飛べるの?」

「飛べるよ」

「どうしてそう思うの?」

「翼があるから」

「翼なんてないよ」

「あるわ」

「本当に飛べるの?」

「飛べるわ。飛ぶの。」

「どうして飛びたいの?」

また、彼女は笑う。