「だから、日向君のこと…早くゲットしちゃいなさいよ?」


「えぇっ!!それは絶対に無理だと……」


「そんなことないわよ!頑張って、星愛!!」


なんか、すごく気合い入ってる…。


力強い瞳で訴える美波に、瞬きを何度もしながら頷いた。


「あっ、私…これから部活の先輩と買い物に行く約束してるんだった…!じゃあ、先に帰るね!」


「う、うん…またね!」


美波は私に手を振ると、足早に教室を出て行ってしまった。


“頑張って”かぁ…。


女の子たちに囲まれて話している日向君の姿をジッと見つめた。


早く…っていうのは無理だと思うけど、少し先になってもいいから、想いは…伝えられるといいな…。


“好きです”って…。


「……………。」


心の中で言っただけなのに、すごく顔が熱くなってきちゃったよ…。


は、恥ずかしい…。


パタパタと手で顔を仰ぎながら、慌てて立ち上がった。