夜遅いと言っても、患者さんは、たくさんいる。
ママが頼んで特別に早く入らして貰ったから
待ち時間は、なかった。
診察室を出るとまだ沢山の患者がいた。
お姫様抱っこされてるのが恥ずかしくなった私は、パパの肩に顔を埋める。
「まぁ…怜菜は、恥ずかしがり屋ね。」
当たり前だよ。
だって、パパにお姫様抱っこされてるんだもん。
車まで行き、
ママは、珍しく後ろに乗った。
パパは、私を後ろに乗せると寝ころばされた。
必然的に、ママの膝枕になる。
「……怜菜。寝ていいよ。」
「…う…ん」
「和樹が部屋まで運んでくれるから」
ママは、私の髪をそっとなでる。
だんだんと意識が薄れていって、私は、眠りについた。