「日向さんですか?」



そのひとはどうやら事務の人らしい。



「はい・・・」



緊張していたせいで、少し声が震えた。



「お待ちしていました。」



そういって案内してもらった。



その塾はA・B・Cのクラスに分かれていて、Aが一番賢く、Cが一番バカだった。




言うまでもなく当然私はCクラスだった。




「今日は日向さんの入るクラスの見学をしてもらいます。授業は数学なんだけど、気楽にみていってね。」



そういってその人は扉を開けて、



「どうぞ。」



といって去っていった。