お母さんは涙をみせながらも、




「ちゃんと言ってくれればお金出すわよ?大事な大事な私のたった1人の家族なんだから……」



と言って私の手を握った。



「ありがとう……」



私はそういうしかなかった。




少しの間をあけて先生は



「また日をあらためて参ります。何か質問などありましたらいつでも電話下さい。」



そう言って名刺を渡した。



「では失礼します。」



そう言って先生は帰って行った。