俺はとてつもなく拍子抜けした。 利一さんが大雑把なのか。 あまり干渉して来ない彼に安心感を抱いた。 ただ、気になることがもうひとつ。 隣の部屋だ。 澪さんとはどんな人なのか。 一応今日からお世話になるのだから挨拶はしておかないと。 いくつか持ってきたうちのひとつ、お菓子を手に持って声をかける。 「あのー。澪さん?今日からここに住むことになった吉村ですけど…」 ドアが開いた。