2人が帰ったあと、本の整理をしていたら店のドアが開いた。 「いらっしゃいま…」 「久しぶりだな、泉。」 そこにいたのは父さんだった。 冷たい視線は変わっていない。 俺のことを軽蔑し見放した父親への不安や恐怖で体が言うことを聞かなかった。 「泉、久しぶりに会った父親に対して何も言うことはないのか。」 ああ、俺はまた存在を否定されるのか。