2人が病室から出たのを確認した利一は、梅の方を見た。
「2人を出て行かせたん、わざとやろ?」
「ふふ。わかった?今日は大事な話しようと思ってたから、本当は利一さんひとりで来てほしかったんだけど。」
「…あまりいい話やなさそうやから2人を連れてきた。」
「…当たってるわ。でも、だからこそ今日、花の顔を見れて良かったかもしれない。元気な姿を見られて。」
梅は微笑んだ。
「…もう長くないん?」
「そのようね。」
利一は眉間にシワを寄せた。
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