「…俺はみんなが言うほどいいやつやないんよ。実際、澪が死んだのは俺のせいやし。」

利一さんは眉をハの時にしている。

「っ利一さん!それは違いますよ!」

「俺がな、出ていけ言うてしもたんよ。俺は澪を応援するつもりやったけどな、結果的に澪を傷つけてしもた。」

美姫さんは微笑んだ。

「…利一さん、大丈夫です。私わかってます。すみません、これも読んじゃいました。」

ファイルの一番後ろにあったのは澪さんの遺書。

「澪姉ちゃんはきっと幸せだったと思います。利一さんや泉くんがいてくれて、救われたと思います。だからこそ、ここを離れたくなかったんでしょう。利一さん、あなたがもしいい人でないと言うなら、世界中のみんなが悪いやつになっちゃいますよ。」

美姫さんが茶化すように言った。