「あ、真広くんのお連れの方ですか?」
「はい。」
「呼んできますね。」
お姉さんに連れられて出てきた真広くん。
「真広くん!」
俺たちの顔を見た瞬間、大声で泣き出した。
子どもたちが駆け寄る。
「真広くん、偉かったんですよ。迷子の男の子のお母さん探しているうちに、真広くんもはぐれちゃったみたいで。ここに来てからも、他の子たちに絵本読んであげたり、一緒に遊んであげてたんです。」
お姉さんが笑顔で言う。
「そうか。真広偉いなあ。立派なお兄ちゃんになれるなあ。」
賢治パパが真広くんの頭をガシガシ撫でた。