えーっと、どうも。
私は工藤菜々子
ごく普通の高校生
3年になってもうすぐ3ヶ月
そろそろ新クラスにも慣れてきた
そんなある日…
「ねーっ 菜々子 聞いた!?
今日から教育実習の先生来るらしいよ!」
あっこれは私の親友の楠本あかね
中学の時からずっと一緒。
「そーなんだ」
私は興味が無い感じに返事をした。
みんなが盛り上がる意味がイマイチ分からない…
っていうか私は昨日、彼氏の大輔とケンカして正直、テンション最悪…
朝は朝礼があるから全校生徒は
運動場に集合する。
大輔とは朝礼の時、出席番号の関係から
隣になる。 いつもは嬉しいけど、
今日は正直、気まずい…
いつものように校長先生の長い話が終わり
教育実習の先生の自己紹介が始まった。
残り2人になった時、
「えーっ○○大学から来ました
元木竜二です。」
えっ、めっちゃかっこいい。
私は一瞬で一目惚れしてしまった。
朝礼が終わり、あかねが私の方に来た。
「ねーっ6組の担当の先生、
結構かっこ良かったよね。」
「えっごめん。自分、見てなかった…」
私は元木先生に夢中でじぶんの
担当の先生を見忘れていた。
その日のHRは
いつも以上に
うるさかった。
放課後になってからも
先生への質問が絶えなかった。
私はそんな人達をよそに
掃除をするふりをして、
隣のクラスの元木先生を見に行っていた。
(やっぱりかっこいい…)
そんなことを思っていたらさっきまで必死で先生と話していた あかねが
「何見てんの!?」
「えっ、びっくりした。
別に何もないよ…」
「うそだー!動揺してるじゃん。もしかして、元木先生のこと狙ってるとか?」
「ちっ違うよ。」
「ふーん。そうか…
私に嘘ついても無駄だよ。バレバレ(笑)」
「いや…。狙ってはないけど、カッコいいかなみたいな。」
「先生なんか興味無いとか言ってたのは誰だっけ?」
「だって一目惚れだからしょうがないじゃん!」
「まぁ私は林先生狙いだから別にいいけど」
そう言ってあかねはまた
林先生の元に行ってしまった。