俺の心の変化なんかに全く気づいてない心菜は、


「保健室行こう? ね? 早くっ」


俺、お前が……心菜が好きで、こんな状態です。



なんて言える訳ねーし///

てか、んなダセー事、絶対言いたくねーし///


「はい……」


俺は、素直に保健室に向かった。





保健室には、先生は居なくて(良かったっ!)

心菜が探しに行って来るってのを阻止した。



先生来たら熱ないのバレるじゃん?

んなの、心菜の前でバレて……また、顔赤くなったら心菜の事、好きだってバレるじゃん?



それは、困るっ!





心菜と、柏原は、両想いなんだぞ?


一応、婚約してるんだから。

俺が心菜の事、好きだなんてバレて変になったら困る!



この気持ちは……消すんだ。



まだ、大丈夫。

今、気づいただけだ。



大丈夫……。


大丈夫……。


大丈夫……。




俺は、言い聞かせるかの様に何回も胸の中で言いながらベッドで眠りに就いた。


帰りに、心菜と美鶴が迎えに来るまでの間ずっと……。