王子様のことを考えてたら
入学式が終わっていた。
「やっと終わったぁー」
生徒のそんな声が
色んな方向から聞こえてくる。
「1-Aのやつ俺についてこーい!」
わたしは1-Aだった。
背伸びをしながら立ってついて行く。
「あはは、だよねぇ~」
もう友達ができている子もいるみたい。
わたしも早く友達できないかな。
1人でとぼとぼ歩いていると、
「ねぇ、あたしと話さない?」
1人の女の子が声をかけてきた。
「うん、いいよぉ!」
嬉しくって思わず飛び跳ねちゃった。
そのこは見た目可愛すぎる!
目はクリクリの髪はボブ。
身長は少し低めだけどそこが可愛い。
「わたしは広瀬咲。よろしく」
「わたしは大倉優衣」
教室に着くまでずっと喋ってた。
前の中学の話とか、
好きなタイプはとか。
咲はもう好きな人を見つけたらしい。
茶髪で少しチャラい人だって。
入学式の時声をかけてくれたんだって。
咲と喋ってると楽で、
会話が途切れることはなかった。
咲となら、楽しく過ごせそうだ。