桜が舞い、小鳥が鳴いていた日。
ついにわたしは高校生になった。

『第25回 入学式』

体育館は冷えていてまだ少し肌寒い。


わたしの名前は大倉優衣。
元気なほうで、
意地っ張りってよく言われる。


そしてわたしは・・・、
『王子様』がいると信じています。

友達に言うと、
「いるわけないでしょー!」
って笑われちゃうけど・・・。


小さい頃、会った事あるんだ。
わたしが8歳の頃、
わたしが公園で走ってた時、

「痛いっ!!」

転んじゃった時があった。
周りには友達がいなくて、
1人で泣いてた。

誰かに助けてもらいたくて
大声で泣いてた。
その時、男の子が走ってきてくれた。

「大丈夫?痛い?」
そう言って、洗ってくれて、
「痛いの痛いの飛んでけー!」
っておまじないかけてくれたんだ。

「あなたはだぁれ?」
そう聞くと男の子は、
「僕は北川佑麻。君の王子様だ」
笑いながらそう告げると、
どこかへ走って行ってしまった。



その男の子に会いたい。
今でも願っている。

それっておかしいですか?