耐え切れず、私は走り出していた



あんなのは、根も葉もない噂

逆に逃げたら怪しまれる

頭では分かっていても

私は、一刻も早くこの場から消えてしまいたかった


気づくと、学校を抜け出し、海沿いを歩いていた

ここは、たまに要くんと寄り道してお話していた場所


私は、海へと降りる階段にゆっくり腰を下ろした

目の前には、ただただ広がる青い海