「…あ…」


龍が、呟いてまずい、という顔をして、


依麻も蒼白な表情だ。



…なるほど、ね…。



私がまだ龍のこと好きなの、知ってる、ってことね…。



「…あ、み、見ちゃって…ごめん、ね…。」



走った。



とにかく走った。



誰にも追い付かれぬように。



屋上のドアを開けた。