「奈緒っ!」 誰もいない教室で大量に出された国語の課題をやっていた時、勢いよく教室の扉が開いた。 「遅いよ、颯斗」 入ってきたのは、最近付き合ったばかりの小山颯斗。 「ごめん!担任の説教が長くてさぁ…」 「自分が宿題忘れたからでしょ」 顔の前に手を合わせて謝る颯斗を下から見上げる。