親子は、アパートの壁に当たり跳ね返った。



「すんまへん。すんまへん。

わしら、UFOに乗ってる間何も食ってなかったんでげすよ。

お怒りは、分かりますがつい一つ食べたら美味しく二つ食べ最後には、無くなっていたという次第でお代官様のお怒りは、分かりますが家の娘っ子だけは、娘っ子だけはお願いします。」



「娘じゃないだろう息子だろう。」



門田さんの時代劇風の謝り方に馬鹿馬鹿しくなり僕は、力が抜けた。



それに、弱い人間いや弱い火星人を蹴ったのは良くなかった。



「で、何を話してたんだ?

ところでアレは火星人語かな?」



「へぇ。火星人語ですがわしらのは、火星人語の中のミヤンコーマン語ですね。
日本語と英語があるようにわしらにも色々な言語ちゅ~のがありましてですね。
あ!それと話してたのは、殿の携帯小説についてですね。」


「なぜ、俺の携帯小説を知ってんだ?」


「いやぁ、すんまへん。昨日息子が読んだみたいでですね。
殿は、素晴らしいと話しておりました。」