「まぁいいよ。明日早いんでしょう。

寝なさい。

テレビの音は、小さくするから。」



息子に完全にやり込められた形だったが、確かに眠くて仕方なかった為僕は、薄い毛布だけ被りまた夢の世界に戻って行った。



朝目覚ましで目が覚めると火星人親子は、テレビの前で朝のニュースを観ていた。



やはり、夢では、無かったのか。



「日本って今大変なんでしょう。

なぜ、この政治家って人達は、喧嘩みたいな事ばかりしてるの?

やっぱり暴れん坊将軍が居ないからかな?」



息子が素朴な疑問をぶつけて来たが、どうもフィクションと現実を混同してるようだった。



「今の日本人ってのは、意気地無しなんだよ。」



門田さんがマグカップでコーヒーを飲みながら煙草に火を点けて息子を諭すように答えた。