「どうして?」


「俺らが彼氏と彼女に見られるのがオチだろ。」

・・・・・・あ。


そういうことか。

私と仁が友達だと思ってても、周りはそうは思わないってことか。


私は、まだ・・・少なからず一斗に気があるわけだからあまり仁のことについて気にしなかったけど。

よく考えてみるとそういうことですよね。


「わかってくれました?」

「・・・はい。すみません。」


「まぁ、何かあったら来いって言ったのは俺だけど。」

確かに、仁だよ!

そう言ったのは仁!


私は悪くない!


じゃなくて、私も周りのこと気にしてなかったのは悪いんだけどね。

「しかも、話っててっきりマネジのことかと思ったし。」


マネジ?

あ、そっか。


そういえばそんな話してたな。

「ごめん、期待に添えず。」

「いや、いいけどさ。でも、マネジのこと考えてみた?」


「う~ん・・・。」

「まぁ、やりたくなったらいつでも言ってくれよ。」

「うん。」


「でも、さすがに2度も来られるとかなりやばいから」
「え?」

「あのな、2回も俺に会いに来てたら完璧に付き合ってるって思われるだろ。」

「あ、そっか。」

「だから、メアドとケー番教えて。」


なるほど。そうすれば会わずに連絡が取れるわけだ。

さすが、頭がいい人は違うな。


赤外線でお互いの情報を交換した後、私たちは少し時間をずらして屋上を後にした。



教室に戻ると、やっぱり仁の思った通りの事態が起こっていた。