「ゆっくり休みなさい。」


その言葉を残して、パパは私の部屋から出ていった。

あの日も、確か聞いた言葉。


「ゆっくり休め」という言葉。


その言葉は、また余計に私を苦しめる。



ふと、ケータイが目にとまった。



私はそのケータイを取り、何のためらいもなく開けた。


新着メール1通。


誰だろう。


メールの送り主は、一斗。



From.一斗
真里亜、この前はごめん。でも俺、カナちゃんとは何もないから。信じて?って無理かな・・・。俺、嫌われたか。ごめんな、真里亜・・・



このメールを読み終わると涙が一粒流れた。



一斗のことを、信じられる?

私は、まだ一斗の彼女ですか?


自問自答をしながら、私は一斗に電話をする。


『もしもし!真里亜!』

「いち、と・・・」


『最近学校来ないから心配してたんだぞ?体調悪いのか?』


「うん・・・少しね。」

『そっか。でも真里亜の声聞けて良かった。学校明日は来れそうか?』
「どうだろう」

『俺、朝迎えに行こうか?』

「・・・ううん。大丈夫。多分明日には行けるから。」

『わかった。じゃぁ明日学校でな!無理はするなよ?』
「ありがとう。」


そして電話を切る。


やっぱり、一斗は優しかった。

そんな一斗が、カナと関係があるって言わない。
きっと、何かあったらすぐに言ってくれる。


でも、何も言わないってことは、私、一斗を信じるよ―――