「真里亜・・・俺と結婚してください。」
「・・・っよろしくお願いします。」
そう言うと仁がそっと私を抱き寄せてくれた。
この人と、世界一幸せな家庭が作れるといいな。
「なぁ、俺、初めて言うけど・・・」
「なに?」
「真里亜を、愛してる・・・」
「っ、そういえば言われたことも言ったこともなかった、ね。」
「だろ?初プロポーズと共に、プレゼント。」
「ありがとう・・・仁。私も・・・」
―――愛してるよ。
仁の首にはまだあのネックレスが輝いていた。
私のケータイにはそのネックレスと同じリングのついたキーホルダーが輝いていた。
ネックレスを見て、ふと思ったこと。
「このネックレスについてるリングは、これからもつけててくれるの?」
「ネックレスとしてな。俺の宝もんだし。でも、今度は俺が左手の薬指にはめる指輪を真里亜にやるよ。」
「お給料足りないんじゃない?」
「気にすんな。任せとけ。」
「・・・じゃぁ、任せる。」
「任されました。」
「「・・・ははっ、あははっ」」
仁の部屋には、二人だけの幸せな時間がゆっくりと流れていた。
「仁っ」
「ん?」
「これからも、ずっと愛しててねっ!」
ギュッと抱きしめると、仁が呟いたのは・・・
「・・・俺、今なら死ねる。」
「え、だめだよ!」
「・・・わかってるって。俺が真里亜と可愛い家族を幸せにするよ。」
「・・・はいっ」
そして、仁は私に優しいキスをくれた。
今でも十分幸せだけど、これからもよろしくね、仁。
END...