「え?真里亜、嫌じゃねぇの?」

「なんで?」


「だって、自分が入った湯船に俺が入るのって、抵抗ねぇの?」

「・・・別に?」


なんで、お風呂で抵抗があるの?

別に泥がついてるとかじゃないのに、抵抗なんてないでしょ?


「・・・真里亜。」

「ん?」


「後で覚えてろよな。」


「え?」


それだけ言って、お風呂場へ向かう仁。

私、仁を怒らせるようなこと言った!?


数分後、仁がお風呂から上がってきた。


髪を拭きながら「あちぃ」って言いながら歩いてくる。


「疲れたねー。眠い・・・。」


「寝かせねぇかんな。」

「え!?なんで!?」


「朝まで寝かせない。」


そ、ちょっと、まって!?

それって、はい!?


「ちょ、待って仁!」

「あ?」

「だって、今日付き合い始めたのに!?」


「は?」


「それは、早いでしょ!?」

「真里亜?」


「心の準備とか、いるじゃん!」


「おーい。ストップ。勘違いやめろ。まだ真里亜を抱いたりしないし。」


「・・・え?」


一人焦って話していた私に落ち着いて話す仁。

「朝まで、野球の試合見せまくるって意味。だから寝かせねぇよって。」