「はぁ!?」

私のその声は、部室中に響いた。


「どした、真里亜。」

「あ、いや、なんでも。そ、それよりみんな今日疲れたでしょ?」


「あ、そうだな。俺らがこんな喧嘩してる場合じゃねぇっつうの。」

「お前が原因だろ。」


「仁、お前な!あ、俺この後デートだから帰る。弥生、帰ろーぜ。」

「え、部会これで終わりなの?反省した?」


「したした。なぁ、お前ら。いっぱい落ち込んだな?」

「「・・・はい」」


「いっぱい泣いたな?」

「「はい・・・」」


「次、また必死で頑張ろうって思えたよな?」


「「っはい」」


こんな感じでいいんですか、って言いたかったけどどうやらいいみたい。

「俺らはもう試合はない。でも、お前ら後輩が今度また新しく入ってくる後輩と一緒に甲子園に行って戦って来い!」


「「はい!」」

「お前ら、返事だけは最高!よし!解散!」

「「あっしたー!」」


「もう、隆也・・・。」

「弥生。これが俺らなりのけじめ。・・・帰ろうぜ。」


「・・・うん。」


尾崎先輩と岡本先輩は帰る準備をして帰って行った。

「じゃぁ俺も帰る。」


「あ、裕樹!彼女って!?」


「同じクラスのやつ。お前に関係ないよ。んじゃ。」

そのまま、本当に帰ってしまった。


でも、彼女いたのに、よく私と一緒に帰ってくれたよね。

彼女さんに申し訳なかったな・・・。


「真里亜が心配するようなことじゃねぇって。」

「仁・・・。でも、裕樹の彼女さんが可愛そうじゃん。」


「俺から直々に話してあっから。」

「・・・そう、なんだ。」


今度は私から謝っておこう。

まったく、この人たちは・・・。
「帰るぞ。」


「うん。」

私たちも帰り支度をして部室を出た。