3年生のみんなが手を挙げた。


楽しかったんだ、みんな。



「だろ?高校生活で、甲子園に行けたんだぜ?俺ら幸せ者じゃん。負けたのは悔しい。でも、勝つとこがあったら負けるとこがある。当たり前のことだろ。」


「「・・・おう。」」

「楽しかったじゃねぇか。俺らは2年と1年、マネジと一緒に頑張れて楽しかったよな!」

「「・・・っおう!」」


「俺ら、幸せ者だよなぁ!」

「「あい!」」



「っしゃぁ!今日楽しかった奴、みんな手ぇ挙げろ!!」


「「あいっ!!」」

私たちマネジも、メンバーも全員手を挙げた。


「隆也が一番幸せなのがむかつく人手ぇ挙げろ!」

「あ゛ぁ゛!?」


「「はぁい!」」


メンバーが手を挙げる。

そんな中、私と岡本先輩は手を挙げなかった。


というか、仁は意地悪し過ぎだよ。

「仁!お前だって、さっきバスん中で真里亜ちゃんと」
「お前、見てんのかよ!?寝てただろ!?」

「俺にはなんでも見えるんだよ、ばぁか!」

「隆也に言われたくねぇ!!」


今、何と言われました?

私と、仁が・・・キスしてるところ見てた!?


「岡本先輩!?」

「・・・あ、いや、別に盗み見たかったわけじゃなくてね・・・?」


岡本先輩の顔が赤く染まっていく。

部員たちの間でもこの話題が広がっていく。


「真里亜、やっとか。」

「裕樹!」


「でも、まさかあの神野先輩が女と付き合うなんてな。」

「知ってたの?仁が私のこと気にしてるの・・・。」


「おう。」