学校からの帰り道、わたしは話があると言って、かっちゃんを公園に連れて行った。


人気のないところまでやってくると、わたしたちはベンチの上に並んで腰かけた。




「美里、一体話って何?」


かっちゃんがのんきな顔でたずねた。


「あのね・・・、すごく真面目な話なんだけど・・・。」


わたしは膝の上に乗せた手を握りしめた。


「別れ話なら聞かないからな。」


かっちゃんは陽気に言った。


「おれ、美里と別れる気ないし。」


「実は・・・、その・・・、」


わたしは顔を上げて、かっちゃんの顔を見た。


「できちゃったの・・。」


「できたって何が?」


「赤ちゃん・・・。」