「俺とデートしてよ?」



「・・・・・・」



「ん?聞こえなかったか?」



「・・・・・・」



「そーか。そーか。」



「・・・・・」



「明日の祝日、駅に11時集合!!」



「・・・・・」



「じゃあ、仕事だから行くね?空ちゃんバイバイ!!」



「・・・ばいばーい・・・」







高速で去っていった、二分四十秒。



ついていかない頭がもどかしい。



あの、皆さん。



デートって、あのデートですよね?



他にどのデートがあるんですか。







「・・・嘘、でしょ。」







嘘じゃねーよ。



とでも、言うような、陽の顔が浮かんできた。



頭がいっぱいで、何も考えず校門をくぐった。