遠く感じた。



こんなにも近くにいる陽が。







「ねー。仕事ないの?」



「あ?いっぱいあるっつーの。暇人みたいに言うなっ」



「今ここにいる時点で暇人じゃん 笑」



「・・・だな。」







ころころ変わる陽の顔に心が惹かれていく。



今陽の背中にいる自分。



まったく奇跡みたいな、運命。







「あ、ここかー?」



「あ、うん。」



「ほい、200円。」



「やっぱ金かっ 笑」



「あ、や、じゃあ!!」



「・・・何?」







陽の顔が輝いた。



何か良い事を思いついたのだろうか。