心の内にはエルクへの熱い忠誠心を秘めているかもしれないし、ノルンと同じく民のためにと戦う覚悟をしているのかもしれない。
だが、どのような理由でジョシュアがアデルに従うかはジョシュアにしかわからない。
そしてアデルも、ジョシュアが心を語ることを好まないことを知っているので、今の答えで十分であった。

「そうだな。そもそもお前はこいつを連れてきたんだから、最後まで付き合ってもらわねば困る」

どうせ、初めからそのつもりでルイを連れてきたのだろうが。
アデルは苦笑して、食えない笑みを浮かべる副官の肩を叩いた。

「頼むぞ」

「了解いたしました」

頷くジョシュアの隣で、ルークは窺うようにアデルを見上げた。
ルークはたまたまこの屋敷に置いていたから巻き込まれただけである。
アデルとしては、しばらく匿ってやりたかった。
だがルークは、アデルの予想以上に強固な意志を持って協力を申し出たのだった。