そんな彼女を、俊也は優しく、優しく抱きしめた。
彼女は言う。
「私も・・・、愛されていたのですね・・・」
俊也は涙を隠すようにして小さく言った。
「そうだ・・・」
そして俊也は彼女と向き合って。
恥ずかしそうに顔を赤らめて言った。
「俺は、弱くて、
ガキで。
自分の言いたいことも伝えられない。
だから・・・、
・・・お前のことも傷つけた。
・・・・・・最低な人間だよな。
でも・・・」
俊也はそこで一回言葉をきって、思いっきり息を吸った。
「俺も、お前を愛してる。
マリー・・・!」
愛する人に呼ばれた、愛してるからこそつけられた、本当の名前。
彼女・・・いえ、マリーは本当に花のように微笑んで。
「私もです・・・俊也」
二人は小さく、キスをした。
きっとこの先、私は辛いことがあっても、生きていけます。
愛する人と。
愛された証の、この名前があれば。
マリーゴールドの花言葉は・・・、
「生きる」
~Fin~
あとがき
「初恋は不思議な国で」
読んでいただき、本当にありがとうございます!!
これは本当に頭に降ってきたものを信じて書いたので、話が突拍子もないかもしれません。
だけど、私個人的にはこの話気に入っています。
私らしさを前面に出せたかなと考えています☆ミ
感想をくださった皆様。
支えてくださった皆様。
応援してくださった皆様。
本当に感謝しています!
これからも、私の作品を読んでくださるすべての方々のために、
小説を書きます。
ありがとうございました。
2012.8.5 完結
♪青依晋 (アオイ ユキ)
(*^_^*)
※花言葉については諸説あります。
これは、一例です。
ご理解願います。
皆様(^^♪
読んでくださり本当にありがとうございました!!
ここからは、リクエストにより作った追加です☆ミ
この作品を読んでくれている優しい皆様。
ファンの皆様。
リクエストしてくださった皆様。
時間があるときにどうぞ(*^_^*)
追加分☆
____________
_______________________・・・
そう・・・
あれからもう2年たつのですね・・・。
窓際でたたずむ、金髪の女性。
桃色の瞳にマリーゴールドを映して。
あれから、マリーゴールドは俊也が見やすい庭に植え替えをした。
だから現在この女性の部屋からもマリーゴールドを見ることができるのだ。
さて。
皆様わかっていると思いますが、ここらでこの女性のネタばれを。
「マリー!」
呼ぶ、愛しい人の声。
「はいっ」
マリーは返事をして声のするキッチンに向かった。
「なんですか?俊也」
マリーがきょとんとしてそう聞くと、俊也はため息をついた。
「お前なぁ・・・、
いい加減その敬語やめてくれねぇ?
なんかよそよそしいんだが」
するとマリーは顔を少し赤らめて笑う。
「だ、だって・・・
私がクッキーで無理やり覚えた日本語がこう、でして・・・」
俊也は笑う。
「・・・ま、しゃーねーな。
市場行くぞー」
もうカバンを抱えている俊也。
「あぁっ、待ってください!」
綺麗な長い髪をひとつに縛るマリー。
______あれから、俊也の人間不信は徐々に回復していて。
まだ誰とでも目を合わせられるわけじゃないけれど、
日常生活に支障をもたらさない程度まで回復したのです。
だから俊也も最近、何気に買い物を楽しみにしています。
セリアはもとから、ものすごく楽しみにしていますが。
準備し終えたマリーがにこりと微笑んで言う。
「準備できました!!
・・・俊也、今日はかぼちゃがものすごく安いそうですよ」
マリーが真顔で言うから、俊也はつい笑ってしまう。
「・・・お前、すっかり日本のおばちゃんだな」
するとマリーは顔を真っ赤にして叫ぶ。
「・・・なッ!?
もう!からかうと怒りますよっ」
バスケットを軽く振り回すマリー。
俊也は笑った。
邪気のない笑顔で。
「あぁー
わかったわかった! ほら、行くぞ」
何気にマリーの手を握る。
「しゅっ、俊也!?」
俊也はいきなり草原を走り抜けていくのマリーは驚いてしまう。
こうして二人は市場へと向かった。
そして町まで下りてくると。
俊也とマリーは市場への道を歩き出した。
その時。
キキッと車の停車音。
でも俊也とセリアはその音に全く気づいていなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キキッ!!!!!!!!
いきなり車を止める中年の男性。
「ちょっと、何よ!?」
助手席から顔を出した中年の女性。
中年の男性は顔をこわばらせて、嬉しいような悲しいような微妙な顔をして
車の中から俊也を指さした。
中年の女性もしぶしぶそちらを見た。
「・・・・・・・・・・・・ッ!?」
女性も絶句する。
「生きて・・・いたのか・・・」
男性はそうつぶやくと、車のエンジンを止めた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・