誰にも…


玄関から逃げるかのように
2階へあがって自分の部屋に閉じこもった


いつも心の中で聞いてみる
『ねぇ、私の居場所ってどこ?私に居場所なんてあるの?
生きてる意味なんてあるの?私を必要としてる人はいる?
誰?何処?         …おしえてよぉ』




でも答えは返ってこない

気がつけばいつもカッターで手首を切っていた。

どす黒い血が流れる…
それを見ていると心が落ち着く。


…あぁ、私生きてるんだ

そんなふうに思っていた


「あ、あぁっ」

下の部屋から聞こえてくるお母さんの喘ぎ声


…またか


お母さんは17で双子のお兄ちゃんを産んで19で私を産んだ。