暗闇を一人で歩く。

返り血を浴びながら、一人で。

これが俺が求めていたものだったのだろうか?

そんなことを思いながら前を見る。

一面の暗闇。

俺には、ここがお似合いかもしれねえな。

するとどこからか声が聞こえる。

“土方さん”

誰だ?

“土方さん!!”

振り向くとそこにはいつもの仲間。

そして、その真ん中にいるのは

愛おしい人だった。

はっと目を開ける。

「夢、か・・・・目覚めがわりい夢だな。」

いや、だけど、最後のほうはそうでもなかったかもしれねえな。

そう思いながら起き上がる。

どうやら熱は下がったみたいだ。

あたりを見るともう夜だった。

「どんだけ俺は寝てたんだ?」

ほと布団の上を見ると蝶が俺の手を握ったまま眠っていた。