だから、なにを言われても……。


あたしには、関係ないんだもん。


スッと視線を下に下げて、無言のまま、五十嵐くんの横を通り過ぎようとした。


……のに!?


「……っ」


「心優、俺に挨拶は?」


五十嵐くんは、あたしの腕を掴んで……あの鋭い瞳で、あたしの瞳をのぞきこんだ。


「……っ。
あのっ……」