~ 何を演奏しようかと いつも聞くけれど、 曲はいつも 同じ曲だった。 聞く人が とても落ち着くような、 思わず 立ち止まりたくなるような、 爽やかで 澄んだ音色がした。 そして 「また明日な。インコちゃん。」 そう言って 彼は 帰っていった。 それが日課。 彼の帰った後は いつも 静寂が 訪れていた。