カツカツカツ…




窓を嘴で叩く。





カツカツカツ…




昔、太陽のように

輝いていた嘴は


今はもう

茶色く濁っていた。



「ジョアンヌちゃん…。」



やっと動き出した

ジョアンヌに

飼い主が

恐る恐る


近づいてみた。




カツカツカツ…




激しさを増す


嘴の音。




「ジョアンヌ?どうしたの?」

「ジョアンヌ?」



人々の顔が歪む。





ガツガツガツ…!





ジョアンヌの嘴は

少しずつ



削れていった。