もう、我慢できない。


「……邪魔だあああぁあ!!」


盟のところへ素早く走り、泰芽を殴った後、回し蹴りをして盟から泰芽を遠ざけた。


それを合図に、夜桜と貂瘤の戦闘が始まった。


「盟、こっち!!」


盟を抱き上げ、安全なところに運ぶ。


今はもうお姫様抱っことか気にしてる場合じゃない。


「ごめ……ん」


「謝るのはこっち!
……ちょっと待ってて。

すぐに終わらしてやる」


最後の一言、自分でもものすごく低くなってるのが分かった。


私は駆け出し、目の前に現れる貂瘤の奴は全て殴り倒していく。


手が痛くなろうが関係ない。


後ろからくる攻撃をかわして相手の脇腹に拳をめり込ませる。


もう何人も倒してるのに一向に減る気配はない。


「一体何人いるのさ……!!」


うざったいなぁ……!!


「青!
ちゃんと前見ろ!」


鈴が私にむかって叫んだ。


いつの間にか目の前に敵がいた。


「あっぶな!!」


向かってくる拳をよけて逆に私の拳を叩き込む。


私の手はまだ小さいからうまくツボに入る。