似合ってる?

照れくさくなって手で顔を覆った。

「なんで照れてんの?似合ってるって言っただけじゃん」

クスクスを笑いを零す空太。


見られたくなかったのに…。

タイミング悪すぎ。

「文化祭、それでやるの?」

私はコクンと頷いた。

「なら、一緒に回らない?」

え?

聞き間違えたのかと思った。

一緒に…まわりたい。

再び頷いた。

すると、空太は私の頭に手を置いて、髪がくしゃくしゃになるまで撫でた。

猫になった気分だった。

大好きな飼い主にこうされると、安心するんだね。


空太は時計で時間を確認していた。

「もう行かないとね?」
「そうだな。また帰りな!」

クラスへと戻っていく空太。

私は見えなくなるまで見ていた。