凛がやったほうが売り上げ伸びるじゃん。

「いいの~。あたしはレジ係だから」

なにか企んでいるような笑みを見せる、凛。

「空太くんに見てもらえば?可愛いんだから」
「なに言って!?」
「顔赤いよ?」
「ちょっと凛!」

凛は黒板に〈岡崎星菜 メイド決定》と書き込む。

意味わかんないし!
やりたくない。

一番嫌なのは空太に見られること。

凛ならなにするか分かんないもん。


でも…どうもがいたってもう遅かった。

「星菜!ガンバ」

凛は私にメイド服を渡して、去って行った。

置いてけぼりかよ…。

これ…どうすればいいんかな。

腕の中に納まっているメイド服を見つめた。

ピンクを生地をベースにリボンやレースがあちらこちらに飾ってある。

絶対…似合わないよ。