『生は繰り返す』


医学に携わる学者である前に
『生』を受けた生き物として
一度はぶつかる永遠のテーマだ。


ふと『mement  mori』
という言葉が浮かんだ。


『死を思う事』

幾千幾万の骨の数だけ
歴史が存在する。


過去があって今がある。
『生』の先には『死』がある。


奇跡を解明するために
科学や医学は進歩してきた。


『BONE』

「彼女が求めていた答えを
探すのも悪くはないな。」

それを彼女の残した残骸に
託された気がした。


たわわに花をつけるであろ
桜に命を感じた。

「俺も骨になるんだな・・・」

そう自嘲しながらも
足取りは軽く
その目は未来を見据えていた。



2008.3.23完結。