美優に何が
わかったというのか・・?


教授はもう一度
美優達の骨のサンプルを見た。


不思議な事に、容器の中で
美優の骨は
お腹の中の胎児の骨と
限りなく同色に近く
綺麗に織になり
交じり合っているように見えた。


それは明らかに
他者の物とは異質な結果を
示していた。


『優』とは
美優の一文字をとったのか?

自分の病気のために
生んでやれなかった我が子と
パソコンの中で
会話していたというのか・・・?


すべての答えは
美優の錯乱した心の中にある。


それにしても・・・


死後に母親の骨が
我が子の骨を
捜し求めるなんて・・・
そんなバカな・・・!


教授は寝不足の頭を左右に振った。