ここは、とある大学の研究室。
教授はこの日を楽しみにしていた。


なぜなら
この大学に来て以来の
研究結果を今日見る事ができる。


遺伝子学の権威であった
大先輩たちから
何代もの時を超えて
厳重に保存されてきた
あるサンプルが10年目にして
開封の時を迎えたのだ。


教授は神聖な面持ちで
そのサンプルを取り出した。


その密封された容器には

《何人も開封厳禁!
極秘資料につき
10年ごとに新サンプルを投入
次回は2030年3月○日開封の事》

と記されており
長い時の経過を感じさせた。