パソコンの画面に向かって
キーボードを打つ。


<<今日は友達と飲んでるの。
  だから・・・
  酔っちゃうかもね>>


<<じゃ、来れそうなら
  連絡して>>


それには返さず
ゆっくりと他のページを開く。


時間は溢れるくらい
いっぱいあるから・・・


彼がいっぱいいた。

あの時の横顔が浮かぶ。


彼はたばこを吸っている。

彼がからかう。

miyuの頭をいじる。

とがった靴の先っぽで
miyuのつま先を踏んでみせる。


彼とじゃれあう。

喧嘩する。

お腹を抱えて笑う。

そんないっぱいの彼で
miyuの頭はいっぱいになる。