若くしてクラブの経営者である奏と、そのクラブを盛り上げていこうとしているケイなら、お似合いな二人だ。



「日本一のクラブにしてみせるって、寝る間を惜しんで頑張ってますよ。」



もしかすると奏のセンスなら…そう思わせる影には、寝る時間を削って頭を悩ませている奏と、それを支えているケイが居るんだ。



「そっか、元気そうで何よりだ。一葉の事は宜しく頼むな。」



そう言って立ち上がった俺は、もう一度だけ一葉の方を一瞥して、メインを歩き出した。



途中で仕事に戻ったヒロに軽く手を振り、これから依頼者が訪れるとは思いも寄らない事務所へと戻る。