他のメンバーに一葉の紹介を終えたケイは、俺の元へやってきて頭を下げた。



「春の件ではお世話になりました。奏から神さんが解決してくれたっては聞いてたんですけど、お礼を言うのが遅くなっちゃいましたね。」



一葉を歓迎してくれている様子を確認して、隣に座ったケイに視線を移した。



結果的にクラブドラッグの件を解決した事で、[狼我會]も潰した形となり、俺は[神堂組]から報酬を頂いている。



「礼なら、奏からVIPルームのフリーパス券を貰ったから気にしなくて良いよ。それより、奏は元気にしてるか?」



奏があのクラブを潰したくなかった理由の一つには、ケイの存在も関係している。